著者アーカイブ Atsu

著者:Atsu

Newsletter #06 複数学年のつながりのある”Global Village”

「世界」とふれあいながら、自身の成長を実感し、夢中になって取り組める「道しるべ」としての学校行事の実現に向けて

 

参加生徒の学年に応じた段階的なプログラム設計

 世界各国から集まる留学生(GEPメンバー*)と一緒に活動するGlobal Villageでは、中学、高校三年間、または中高六年間を通して、学年毎の行事を継続的なプログラムとして設計、実施することが可能です。 各学年で設けられた「世界とふれる機会」、「適切に設定された目的とテーマ」によって掻き立てられる興味関心と、活動を通じて実感できる自身の英語・コミュニケーションスキルの向上が、もう一つ上のゴール(次学年の行事=道しるべ)に向けた自発的な学びの姿勢を生み出します。  

 

事例)一貫したテーマとアレンジされた活動内容

 大阪の中高一貫校では、中学校一、二年生の行事として校内でのGVSプログラムをそれぞれの学年で二日間実施しています。この学校では二学年とも「理想の未来」をテーマに活動に取り組みます。

 一年生は、まずは「英語を使うことが楽しい」、という世界の人々と通じ合える喜びを感じ、GEPメンバー独自の視点にふれた上で、「理想の未来を描くこと」をゴールとして活動していきます。二年生では、コミュニケーションの密度を上げ、一年生よりも多くアウトプットする機会を設けています。二年生ではさらに、「理想の未来を描く」のみでなく、「理想の未来」を実現するために「解決すべき課題を発見」し、「解決策を考えること」もゴールとして含めています。

 一貫性を持ったテーマに、難度・深度を変えて繰り返し取り組むことで、参加生徒が日常の授業で得た知識やスキル、それにともなう自身の成長を肌で実感できる機会となっています。

 

自分の成長を振り返り、課題を発見する機会

中学二年生のコメント

・去年より英語が話せるようになって、留学生の言っている英語が理解できておもしろかった。

・いろいろなことを学べて、さらにチャレンジができたのがよかった。

 「できなかったこと」、「できるようになったこと」を「実体験、経験を通して」認識することで、自ずと次の目標が見えてきます。与えられたものではなく、自分自身の中での尺度、目標感を持って(日常ではふれあう機会の少ない)世界の仲間との協働に挑戦することで、自分の可能性に気づき、それまでは「未知だった世界」とのつながりを実感し、自身の将来、未来を自分自身で創っていくための一助となることを願っています。

 

継続的なプログラム構築のための連携体制

 継続的且つ長期的なプログラムを構築するために欠かせないのが学校との連携体制です。  学校のミッション、それを実現するために各学年に設定されているテーマや目的を把握すること、そして何より、参加生徒の「状態」を把握することが必須となります。

 事前の打ち合わせ、プログラムの現場における密なコミュニケーションを通じて、都度活動内容にアレンジを加え、調整を繰り返しながら、その場だからこそ実現できるプログラムをGEPメンバー、参加生徒さんと共に形成していきます。

 先に述べた大阪の学校では、活動している生徒の様子を見ながら、先生方からコメントやアドバイスをいただきプログラムを進めました。プログラムの現場で起こったこと、生徒が変化していく様子を都度、先生方と共有することで、日々の授業や特別活動と有機的につながり、プログラムの「道しるべ」としての位置付けがより活かせるものになると実感します。

 学習者を中心に、そして学習者と一緒になって、複数の学年にまたがって継続的に関わることのできるこのような機会は、GEPメンバー、私たちLbE Japanスタッフにとっても、生徒さんの変化を目の当たりにできる貴重な学びの機会です。

 

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この度はGlobal Village Newsletter 第6号を手にとっていただき、誠にありがとうございました。これからも、日々増え続けている「学びの場面」の事例をピックアップしてご紹介させていただきます。(編集担当:片山 奈々)

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著者:Atsu

Greetings from the world

101カ国、907名が所属するGlobal Education Project のメンバー達が、Global Village で皆さんと出会い、学びの時間を一緒に過ごすことを楽しみにしています。

著者:Atsu

Global Education Project

参加する人たち合わせてデザインされた Global Village での活動。より多くの学びを得るための準備もGlobal Education Project (GEP) メンバーが主体的に。

著者:Atsu

Newsletter #05 “Global Peace Study”

未来において広島と長崎は、核戦争の夜明けではなく、私たちの道義的な目覚めの地として知られることでしょう。バラク・オバマ

 

Global Peace Studyとは?

 広島や長崎を舞台に、歴史に向き合い、「自分たちと背景や価値観の異なるメンバー達」とともに考える、「『平和構築』のために必要なこと、自分ができること、すべきこととは?」 LbE Japanでは、世界中から日本に集まり、学んでいる留学生のメンバー達と日本の生徒達が一緒に「平和とは?」について考え、その未来を実現するために何が必要か意見を交換し合う、「平和構築」について考えるプログラム、Global Peace Studyを実施しています。 Global Peace Study では、「人」を通じて、 ・自分たちと異なる「幸せとは?」「平和とは?」の定義にふれ、 ・平和を実現(構築)するために何が必要なのか?(必要ないものは何か?)について意見を交換し、 ・日常の中で自分ができること、すべきこと を考えます。  

 

参加者からのメッセージ

 『平和』は一人一人が人間として生きられる事だと思った。 戦争がなくなれば平和なのではなく、失業や飢餓や環境汚染、宗教問題、言論の自由など、それらが解決されて はじめての『平和』と言えるのだと思う。 「人の嫌がることはしない」「人を互いに尊重しあう」ということ は、私達が小さい頃から学んできたこと。 平和が実現されていないということは、それができていないということなので自分の出来る範囲でも平和は実現できると思った。

 

戦争の反対=平和?

  「戦争がない」日常を送っている人たちは「平和」な場所に身を置いていると言えるでしょうか?  平和学の第一人者であるノルウェーの学者ヨハン・ガルトゥングはこう述べています。「平和の反対は暴力であり,暴力には主体的暴力と構造的暴力がある」。 主体的暴力とは戦争など主語がはっきりとした暴力であり、構造的暴力とは主語がはっきりしない、社会に組み込まれた暴力であり、この二つの暴力の無い状態(“Negative” Peace + “Positive” Peace)=安心安全に暮らせる状態が、真の「平和」であると唱えています。

 

「共感」に必要な知識と経験

 報道ではふれることのできない「安心安全な暮らし」が実現していない日常。自分とは全く異なる背景を持つ異国の「人」を通じて知る世界は驚きとともに探求の心を刺激します。  ハワイで生まれ育ったアメリカ国籍のメンバーと西アフリカのベナン共和国(公用語はフランス語)で生まれ育ったGEPメンバー*、それぞれの視点で 「第二次世界大戦」と「その前後の変化」を捉えたとき、どのような違いがあるのでしょう?実際に彼らのプレゼンテーションにふれると、私たち大人も自分の世界の狭さを思い知らされます。 Global Education Project (GEP)は,LbE Japanのミッション「世界の人々との協働を通じて明るい未来を実現する」に共感した留学生のコミュニティです。  人との出会いからはじまる「幸せとは?」「平和とは?」の問いが、世界で起こっている出来事に対しての、そしてすぐ近くの人たちへの関心、共感、理解しようとする態度につながります。  GEPメンバーとの活動で、自分の将来と世界の未来が地続きであることを実感し、行動の変化につながる。そのような場をこれからも創造していきます。

 

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この度はGlobal Village Newsletter 第5号を手にとっていただき、これからも、日々増え続けている「学びの場面」の事例をピックアップしてご紹介させていただきます。(編集担当:青栁 達也)

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印刷用PDFデータ:Newsletter #05 “Global Peace Study”

著者:Atsu

Newsletter #04 “Global Village”とフィールドワーク

進歩が生まれるのは、多様性の中からの選択であって、画一性を保持するからではない。ジョン・ラスキン

 

フィールドで「異なる他者」と見えるもの

 世界各国から集まる留学生(GEPメンバー)と一緒に活動するLbE Japanでは、修学旅行や宿泊行事における「ユニークな自主研修」の1つとして、フィールド(人や情報の行き交うリアルな世界)を学びの場とした活動(協働ワークショップ)を実施しています。フィールドで出会う事象を様々な視点で捉えることを目的として与えられたミッションに留学生と共に挑戦することで、否応無くコミュニケーションが発生します。彼らが発見したものは、その後のグループワークで明らかになり、お互いの気づきが更なる発見を導きます。  

 

「今」、「ここ」にいる必然性?!

 「ヒロシマ」の「今」。中高生の目にはどのように映り、多様な国からその地を訪れる留学生、観光客に何を考えさせるのでしょう? 東京の高校1年生が留学生と共に歴史をひもとき、未来を考えるきっかけになるフィールドワークを実施しました。フィールドワーク中には、「自分にとっての幸せを感じる写真を撮影すること」などのミッションに取り組み、生徒、留学生が自分の幸せについて考え、共有することで、様々な形の幸せが存在することに気付き、最終的に平和へ思いを馳せることを目的として活動を行いました。留学生をはじめとして、異なるバックグラウンドを持つ他者と共に同じものを見て、それを共有した時、想像もしなかった見方や考え方があることに気づかされることがあります。そんな気づきが、  未知の世界への興味をかきたてます。

 

気付きから広がる自分の可能性

 フィールドワークを行うことによって、生徒も留学生も非日常という旅先に一緒に身を置く仲間となります。同じ目的を持って活動ができる機会だからこそ、同じ目線で異なるものが見えてきます。 【生徒のコメント(一番印象に残った言葉)抜粋】 ・外国の方にインタビューをした時に「晴れの日に幸せを感じる」と言っていたこと。 ※このコメントは生徒が自分と異なる価値観と出会った象徴的な場面だったようです。自分にとっての当たり前が当たり前ではないことを肌で感じた瞬間だったのかもしれません。

 

同じ方向を向いて学ぶ

 フィールドワーク後に様々に気づいたことを共有し、グループで 一つのプレゼンテーションにまとめていく過程では、異なる意見、アイデアを理解し合います。多様な価値観を受け入れながら協働することで、異なることの価値、そして普遍的な価値に気づき、  世界は広くとも繋がっていることも実感します。
 最後の発表の場面では、生徒の積極的な姿や、イキイキした表情に驚かされることがあります。フィールドワークというリアルな環境で体験したことだからこそ、自然と自分の言葉で伝えたいという 気持ちが湧いてきます。短い時間の中で、コミュニケーションツールとして英語を使う姿勢に大きな成長を感じとることができます。

 

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この度はGlobal Village Newsletter 第4号を手にとっていただき、これからも、日々増え続けている「学びの場面」の事例をピックアップしてご紹介させていただきます。(編集担当:松本 知)

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著者:Atsu

Newsletter #03 社会人向けの”Global Village”

生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。それは、変化に最もよく適応したものである。チャールズ・ダーウィン

 

社会人にとってのGlobal Village

 世界各国から日本で学ぶ留学生リーダーとLbE Japan が創造するGlobal Villageでは,中高生ばかりではなく,ビジネスパーソンの皆さんが参加される場面もあります。国内外問わず,(そして否応なく)世界中の人たちとのつながりの中で行われているリアルな事業活動の現場で活躍している皆さんが留学生とともに学びます。  企業の研修担当者の方との打ち合わせで設定する「プログラムのゴール」は,文化的背景が異なり、異なる価値観を持った人との関わりを通じて,事業の場で今、そして自分たちの未来に必要なスキルが何かを考え,改めて日々の事業活動に向き合い,自らの行動を変化させる(自分自身で成長するための)きっかけを生み出すことです。  

 

21世紀型スキル

 世界とのつながり,変化が前提となる事業活動において,そこで必要とされる人材のスキルを集約していくと,世界各国の教育現場でも指標として利用されているいわゆる「21世紀型スキル」の“4C”に行き着きます。   「21世紀型スキル」  ■創造性とイノベーション(creativity)  ■批判的思考と問題解決(critical thinking)  ■コミュニケーション(communication)  ■コラボレーション(collaboration)

 

20年後の世界?!

 「研修」を通じて学ぶのは社会人の参加者の皆さんだけではありません。リアルな事業活動の場で活躍する大人たちとの活動を通じて,私たちLbE Japanのスタッフ,GEP のメンバーも未来のリアルな社会で子ども達に何が必要かを振り返る良い機会となります。  活動では社会人の皆さんと「20年後の(リアルな)世界」を考えます。GEP*の留学生メンバーを通じて世界中の過去の歴史にふれ,自らが日本の過去を振り返り、解説し、その上で「20年後の世界」を見出します。20年後,自分たちはどこで何をしているのか?自分の子ども世代はどのような環境で活躍しているのか?「リアルな自分ごと」として考えます。

 

学びのプロセスから得るもの

 そのような活動の中で,少しぼんやしていた未来(今以上に国境・人種・価値観を越えた様々な情報やアイデア,人材が行き交う未来)がこの場所と地続きであることに「はっ」と気づき,「自分に○○が必要だと痛感した」,「ここで感じた○○を子ども達に伝えておきたい」という声が漏れ聞こえ,活動は具体的な行動計画づくりへと進み終了します。  これから20年後、どのような変化が訪れ,そこでより良く生きるために今,どのような学びの場が必要なのか?「変化」をいたずらに恐れず,チャンスと捉え,「適応し,変化の主体者になる」ために必要なことを,これからも運営メンバー,参加者の皆さん,関わる全ての人たちとともに探求し続けます。

 

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この度はGlobal Village Newsletter 第3号を手にとっていただき、次回、第二号からは、参加者の皆さんと留学生メンバー達の「様々な学びの場面」をピックアップしてご紹介させていただきます。   (編集担当:青栁達也)

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著者:Atsu

Newsletter #02 合宿型”Global Village”

「壁」にぶつかり,それを越えたその先に待っているのは、どんな世界、どんな景色でしょう?

 

非日常を体験:普段の学校生活ではできないこと

世界各国から日本で学ぶ留学生リーダー とLbE Japan が創造するGlobal Villageでは、数日間に渡って「非日常」にどっぷり浸かる実施形態があります。①どこかの施設に留学生,参加者共に宿泊して行う「合宿型」、②学校や施設に通いながら実施する「通い型」の2つのパターンです。数日間に渡る合宿型のGlobal Villageでの活動(滞在)はまさに国内留学のような体験となります。 

 

「壁」を越えたその先に

長い時間を一緒に過ごし、生活を共にすることで、活動時間だけでなく、休憩などの隙間時間の中でもコミュニケーションをとり,自然にパーソナルスペースに踏み込んでいきます。だんだんとお互いの「素」に触れ,考え方の違いを認識することから、理解し合おうとします。文化的背景の異なるメンバー(留学生リーダー)との協働(生活)体験を通じて、心の距離を実感し,やがてそれを自分の行動次第で縮めることができる経験をします。コミュニケーションの力で「壁」を越え,その先にある世界,景色にふれるかけがえのない機会となります。

 

チャレンジから生まれる達成感

 合宿型/通い型ではプログラムに十分な時間を費やすことができます。学年や英語力を考慮したチャレンジングな課題や、日頃出会えない未知の、「答えのない」課題に直面することになります。最初は苦しいと思えることこそ,学びの要素は深く、乗り越えられた時の達成感が大きくなります。 はじめて出会った未知の事柄を双方向型の学びのスタイルでインプット(獲得)し、他者に向かってアウトプット(表現)することで、学びを自分のものにしていきます。日常と異なる環境で英語を使ってチャレンジし、達成できたという成功体験は、日常に戻ってから自分で自分を成長させるための貴重な経験です。

 

違うけど同じ。やっぱり楽しい!

 活動を通じて文化的背景の異なるメンバーとの共通点が多いことにも気が付きます。音楽、映画、本、スポーツなどの共通の話題で盛り上がり、ダンスを踊ったり、身体を使ったゲームをしたり、留学生の出身国の民族衣装を着てみたり、笑い声は絶えません。世界の垣根,言葉の壁を越えて「一緒に」遊んで笑えることは物事を純粋に同じ目線で楽しめる貴重な経験となります。

 

そして日常へ

 Global Villageでの滞在を終え別れを惜しむ参加者の皆さんを留学生リーダーたちから引き離さざるを得ない場面が見られます。壁を乗り越え,縮まった距離がそのまま心に残り、日常の中で時おり振り返ることになるでしょう。これからも世界とつながっていきたい,世界とつながるツールとしての英語を頑張ろう、自分の力で日常を変えようというあらたなチャレンジへの出発の瞬間です。

 

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この度はGlobal Village Newsletter 第2号を手にとっていただき、これからも日々増え続けている「学びの場面」の事例をピックアップしてご紹介させていただきます。   (編集担当:青栁達也)

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